卒業生のエピソード(桜蔭中進学)
先日、前職の私が上大岡校での室長時に受験学年であり、桜蔭に進学後現在は弁護士として仕事をしている卒業生(A・T)と会うことができました。彼女と会うと必ず話題になるあるエピソードがあるのです。
彼女の成績は当時上大岡校小6生は全7クラスありました。その中で成績別クラスの最上位クラスに在籍しておりました。(6年生は270人ほど在籍しておりました。)男女別では教室で1位から悪くても10位よりも下がることはありませんでした。お父様、お母様との3者面談で「我が家のルール」がありそれは1日必ず1仕事の家族のためにお手伝いをすること。勉強面では3時間ルールを継続すること。具体的には小6のA・Tは家族の洗濯物を畳むこと、小4の弟はマンション集合ポストに新聞をとりにいくこと。勉強面ではA・Tは小6生3時間毎日学習し、それをできない日があれば、2回はイエローカード、3回で習い事、塾は退室。というルールでした。9月のある日でした。7月に3時間できずに1回目、8月夏期講習中に2回目、とうとう9月に3回目が起きたのです。号泣で電話がかかってきたのを昨日のように覚えています。「ガンジー、昨日勉強できなかったので‥‥」A・Tは「辞めることになりました」と言葉にできないのです。「3回目をやっえしまったんだな。まずは状況を教えてくれ、先生も会いたいので」と伝えると、教室に来てくれました。その時の表情や彼女の雰囲気は悲壮感だけではなく、心の強さ観たいなものを感じました。状況はこうでした。毎日3時間の勉強は、彼女にとって苦ではなく、むしろ復習中心で苦手な算数などをやっていると時間は3時間などかかっており、今の自分の立ち位置をさげたくないため、他の教科もやるので、勉強が好きとか嫌いとかではなく、自分のプライドがそうさせていて、気にならなかったそうである。
当時から私は授業で扱う問題は、問題を見て、瞬間的に、解き方考え方が、イメージでき、人に説明できるようになるまで反復しなさい。最低4回はやること。という今も同じことを言っておりました。
前2回とも仮眠をとったところがそのまま朝まで寝てしまうという状況からで今回もまさにそうであったということでした。気持ちをきくと、「絶対にやめたくない」という言葉だけでなく、ご両親との「家族のルール」を強く大事にしており、面談時にご両親が語ってくれた「自分で決めた事に責任を持つ」ように「家族のルール」があるのだという事を思い出しました。そこからは、教室長としてというより、1人の人間としてできることは、ご両親に一緒に頼んで彼女の強い思い、を許してもらうことしかありませんでした。(省略)
ご両親には許しをいただき、ラストチャンスをもらいました。仮眠をとるにも寝続けることのないように具体策を一緒に考えそれ以降は起きることはありませんでした。その具体策は
●仮眠をとる時はご両親に伝え時間を決め、ご両親に時間になったら起こしてもらう。
成績が良いという事より「努力を続ける」約6400人ほどの生徒と関わってきました。私の財産です。この仕事をしていて良かったと心から思いますし、これからも続けられる限り続けたいと思います。
共通して言えることは「努力し続けること」これからも生徒と自分に伝え続けていきたいと思います。
A・Tさん、この前は寄ってくれてありがとう。また想い出したら寄ってください。
今西孝夫
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